友情よりもんじゃを選ぶ
今日も遅くなりぎみではあったが、
今日こそは月島で食べたい、という強い思いをもとに、
板さんの「田町でもんじゃを食べたい」という要望を
非情にも蹴散らし、月島へ向う。
あの非情さは何だったのだろうか。
でも、後になって思うと、あのときは、もんじゃの神様が乗り移って、
「月島へ向え」と言っていたのかもしれない。
遅くまでやっている店はピックアップ済みだったので、その中から
(ちょっとあやしげな気がしたので・・)まだ行っていない
12時半がラストオーダーという「弘」を目指す。
地図をたよりに「弘」へ行ってみると、暗い。
なんと、「弘」は水曜定休日だったのだ。
いままで定休日を気にしなかったけど、ちゃんと調べるべきだった。
やじろべえとの出会い
仕方なく他を歩いて探し、
路地裏の「やじろべえ」にとりあえず入ってみる。
少し不安げ。どうなんだろう?
「まだ大丈夫ですか?」22時を過ぎていたので聞いてみると
「2階へどうぞ」と普通に通される。
(後で調べてみると、営業時間22時までって書いてあるけど。。)
初の牛若&牛若!にびっくりする
席についてみて、まずふたりでびっくりしたのが、
なんとこの店のヘラは「牛若&牛若」だった。
初めてのパターン。
しかし、このタイミングでこのパターンにめぐり合えたことで、
今日は新しい発見(というか仮設)ができたのだった。
キムチがすごく美味しい
ここのもんじゃは、基本プレーンで、
具をトッピングで注文するスタイル。
めずらしいものを、と思い、
ポテトとほうれん草を注文する。
この最初のもんじゃが出て来る時間が異様に遅かった。
30分くらい待ったような気がする。
その間、注文したキムチを食べていたのだが、
これがめちゃくちゃうまい。
そういえば目の前は韓国料理屋だ。ここから仕入れているのか。
本当に、にんにくがきいていて美味しい。
今まで食べたキムチの中で一番美味しいと言っても過言ではない。
不意の「出そうか?」の攻撃に、撮影を忘れる
ようやくもんじゃ登場。盛りが大きい。
その大きさに見とれていると
おばさんが、器を置いて、ちょっと伺いながら
「焼けるよね?」と言う。
「あ、はい」
それは確認した上で更に
「出せる?出そうか?」と言った。
「は、、はい。お願いします!」
プロの技が見れるときは、なるべく見るようにする。
それにしても、最初に具を出す行為を「出す」というのか。
専門用語を一つ覚えられた。
おばさんはまず、油を鉄板の3分の2の範囲にだけひいた。
そして華麗な手さばきで具を「出し」た。
汁がちょっと出てしまうような豪快な出し方だったが
そこがまたかっこいいい。
牛若と弁慶の存在意義
出した後は、自分で焼く。
牛若&牛若は、もんじゃを混ぜるときは、軽くて使いやすい。
弁慶は、具を切るときやお好み焼きをひっくりかえす時はいいが、
重くて疲れるのだ。初期の頃は、実は全く使わなかった。
「牛若は、軽くて使いやすいよ。両手で混ぜやすいし。
もんじゃにはいいね。」
はっ!!!!!
やがたん&はやっしーが同時にここで悟った。
「あ!いま、わかった!」
「私も!わかった。わかった!」
牛若:もんじゃ
弁慶:お好み焼き
に向いている、ということは、
このヘラの組み合わせを見れば、
その店がどちらに力を入れているのかが
わかるのではないか?
これはなかなか的を得ているかもしれない。
今後はこの考察と併せて店を検証していこう。
カスがおいしい
さて、かんじんのお好み焼きであるが、
まずはじっこのカスを食べた瞬間
「カスが、美味しい!」
カスが美味しいということは、汁が美味しいのだ。
本体を食べてみると、これまた美味しい。
すばらしい。とてもおいしい。
ポテトの固さなどもいいかんじである。
しかしどうでもいいけど、おばさんの「出そうか」に惑わされて、
またもや焼く前の撮影を忘れてしまった。
このくせはなかなか直らないな。。
パンを食べてしまうという過ち
実をいうと、はやっしーは今日、重大な間違えをおかしていた。
もんじゃに行く日だというのに、
夕方、パンを食べてしまったのだ。
なんということ!。
なので、今日は1枚しか食べられない、と思っていた。
でも、このおいしさに、もう一枚いける!
ということで、もう一枚注文することにする。
チーズに負けない意思
2枚目は、おんたまチーズもんじゃ。
思えばこれはトッピング形式でなくて、セットだった。
今回も、出すのはおばさんにお任せした。
ここで色々な話を聞くことができた。
「お店開くの?」
私達が熱心に色々もんじゃの研究っぽい話をしていたのが
聞かれたのか?
「いえいえ。ぜんぜん。」
「お店を開くなら、うちのもんじゃを参考にするといいわよ。
うちのもんじゃ、おいしいでしょう。
「他の店のは、水っぽいというか、薄いと思うんだけど
うちのはちゃんと味つけしてあるから。」
「あそこの角が、駄菓子屋だったんだけど、そこで食べてて覚えて。
近くの店の●●の子は友達で、味が似てるのよ」
など、いろんな情報を教えてもらう。
汁の重さが違う
汁を混ぜながら、はやっしーは気がついたようだ。
「やがたんにはわからないかもしれないけど」
「何?!」
「汁の、重さが違うんですよ。混ぜたときの」
他の店よりも、混ぜた感触が、重厚だというのだ。
おばさんの言ったことと一致している。
それを肌で感じられるのは、うらやましい。
今回は、油をひかないでいい、というので、
ひかずに焼く。
でも、オリーブ油が中に入っているらしく、
テラテラしていて混ぜやすい。
ただ、
「オリーブ油のいいにおいがするでしょ」
と言われたけど、それについてはわからなかった。
焼くエリアのドリル
今回は油をひいていないので、さっきのように焼くべきエリアが
限定されているわけではないのだが、
やがたんは無意識に、さっきおばさんが油でひいた
3分の2のエリア内に収まるように焼いていた。
まるで子供の頃、漢字ドリルの最初の方は薄い下地をなぞって、
じょじょに自力でその形に書けるようになるかのように。
2枚目はチーズ入りなので、
以前の経験から味がチーズに負けてしまう
かと思われたのだが、これがびっくり。
チーズとうまく調和して、ちっとも負けていないのである。
どんなときでもチーズは強い、というのは間違えであったのだ。
汁自体がしっかりとした主張を持っていれば、
どんな具にも負けないのだ。
それを知らされるほど、しっかりと味の確立された汁だった。
あんこ巻の生地は、八橋風。
2枚目で相当おなかいっぱいであったが、
やはりあんこ巻は食べなければいけない。
今回も、焼き方がまだいまいち自信がなく、
おにいさんに焼いてもらう。
スプーンで生地をまるく焼き、今回は生焼けではなく、しっかりと焼く。
あんこは同様に細長く置き、
そして切るときも同じように2つのヘラをつかって切っていた。
出来上がりの容貌が違う。
前回のホットケーキ風であったが、
ここのは八橋風でねちょねちょしていた。
でもおいしい。この形式の方が一般的なのか?
あんこ巻を焼く前に、ヘラをどうしようか迷っていたら
「はがし」という言葉をおばさんが使った。
なるほど。もんじゃに関しては、これは「はがす」道具なのだ。
ものすごくおなかいっぱいになりながらも、
今回も感動的なもんじゃ活動となった。
「これは最初以来の★3つでちゃうね。」というほど。
良いもんじゃの店の見分け方の仮説がいくつかできたので
今後も検証を続けていこうと思う。
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【本日の教訓】
●鉄板が大きいときは3分の2くらいの範囲で焼く。
無駄に汚さない。
●部活の日の夕方には、パンを食べない
●定休日も調べてから行く
●焼く前に、写真を撮る。
【用語】
●「出す」
●「はがし」
【本日の注文】
1.プレーンもんじゃ+ポテト+ほうれん草
2.おんたまチーズもんじゃ
3.あんこ巻き
4. キムチ
飲み物(二人で)
生ビール×3
合計:¥5,010
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やじろべえ
月島3-17-5
TEL:03-5560-0038
営業時間
15:00~22:00
不定休
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もんじゃ・お好み焼き・鉄板焼き やじろべえ (もんじゃ焼き / 亀戸、亀戸水神、東あずま)